トップ公式記録員とは 第1回 

公式記録員が行く〜関西独立リーグの舞台裏

「公式記録員として、関西独立リーグを手伝っていただけませんか?」
突然、電話で相談を持ちかけられたのは、今年(2009年)の7月上旬のことだった。
全くの寝耳に水の話である。今年発足した関西独立リーグは既に開幕し、前期を終えようとしていた。シーズン半ばでの、突然の依頼だ。

 依頼主は、関西独立リーグに関わっている人ではない。ただ、以前に四国・九州アイランドリーグで働いており、職場仲間だった女性が今年から関西独立リーグの公式記録員および場内アナウンサーの責任者となったということで、相談を受けたのだという。公式記録員を請け負ってくれる人はいませんか、と。
 そこで依頼主が僕のことを思い付き、頼んできたわけだった。

 実は、関西独立リーグについて全く無関係だったわけではなく、昨年スポーツビジネスを営んでいる方から関西独立リーグについてちょっとした相談を受けていた。
 年が明けて関西独立リーグの開幕前に、その人が関西スポーツネットワーク交流会を実施、その時に関西独立リーグに所属する大阪ゴールドビリケーンズのGM(ゼネラル・マネージャー)と名刺交換をした。
 だが、逆に言えばその程度の関係で、関西独立リーグについてはほとんどノータッチと言ってもよかった。関西独立リーグには吉田えり投手という、日本初の女性プロ野球選手が誕生して大きな話題を呼んだが、僕にとってさほど興味の湧く出来事ではなかった。

 それが、上記のように突然、公式記録員になってくれないかという打診があり、ビックリしてしまった。しかも関西スポーツネットワーク交流会とは全くの別ルートだったのだから、驚いたことこの上ない。
 だが、なぜ関西独立リーグからそんな要請があったのかは、容易に想像できた。関西独立リーグは困っていたのである。相当困っていたのである。
5月下旬に、日本中のニュースメディアがこぞって関西独立リーグのことを取り上げた。

 そう、あの大事件が起こったのだ。

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