トップ公式記録員とは 第2回 

公式記録員が行く〜関西独立リーグの舞台裏

それより前。
 さきのスポーツビジネスを営んでいる知人が、また関西スポーツネットワーク交流会を開催する、と言ってきた。ゲストスピーカーは関西独立リーグの運営会社の社長だという。関西独立リーグ設立にあたり、大いなる夢と希望を語る、という予定だった。
日時は5月21日の木曜日。木曜日と言えば、NPBは間違いなく公式戦を行っているだろう。阪神の戦評記事を書かなければならなかったため、当然参加はできないだろうと思い、参加表明はしなかった。
 関西スポーツネットワーク交流会のことはすっかり忘れていた5月20日、ニュースを見て驚いた。記者会見で関西独立リーグの各首脳が大紛糾していたのである。

 関西独立リーグを運営していた株式会社ステラの中村明社長と、各球団代表が集った記者会見で、分配金を巡り公開大ゲンカ。どうやら話し合いがつかないまま記者会見に臨んだようだった。
 ステラの中村社長は分配金未払いのまま関西独立リーグから突然の撤退を表明、各球団代表の怒声が飛び交った。当然である。運営会社が分配金を踏み倒したうえ、ワシャ知らんとサジを投げたのだから、無責任にもほどがある。
このみっともない大騒動は全国ネットのニュースやワイドショーでも取り上げられ、関西独立リーグは日本全国に大醜態を晒してしまった。

 その時、僕は思い出した。関西スポーツネットワーク交流会のことである。たしか、今回のゲストスピーカーは、関西独立リーグに関わっていた人ではなかったか?
 慌てて調べてみると、開催日はこの記者会見があった翌日。つまり明日だ。木曜日はNPBの試合があると思い込んでいたが、この頃は交流戦の真っ只中で、変則日程となっている。そして都合のいいことに、この木曜日はオフとなっていた。さらにゲストスピーカーは「株式会社ステラ・中村明社長」となっている。たった今、テレビで見ていた大騒動の中心人物だ。

 昨日の今日である。中村社長はどんなスピーチをするのだろうか。関西独立リーグについてどんな「夢」や「希望」を語るのだろう。あるいは、関西独立リーグについての内幕を暴露するのだろうか。おそらく、中村社長にも言い分はあるのだろう。ならばなぜこうなったのか、その理由を聞きたいと思った。
さっそく関西スポーツネットワーク交流会の主催者に電話を入れた。
「突然で悪いけど、明日は参加してもいいですか?」
「もちろん、いいですよ」
「ところで、ステラの中村社長は本当に来るんですか?」
「さっき電話をしたら、来るって言ってましたよ」

 ホンマかいなと思いつつ参加を表明、翌日の中村社長のスピーチを楽しみにしていた。ひょっとすると、会場にはテレビカメラが殺到するかも知れない。

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