トップ公式記録員とは 第8回 

公式記録員が行く〜関西独立リーグの舞台裏

7月18日、いよいよ関西独立リーグの公式記録員としての初日がやってきた。
場所は神戸総合運動公園サブ球場、早い話がスカイマークスタジアムの第二球場である。僕の家からはあまりにも遠い。ただ、近年阪奈道路が開通して、近所に高速の入口ができたから、高速一本で神戸サブに行くことができる。
事前にネットで所要時間を調べ、休日の午前中ということを考慮して、さらに1時間半も前に出発することにした。試合開始2時間前に行けばいいのだが、さらに余裕を持って行こうと思ったのである。1時間も早く着いたら、神戸総合運動公園の近辺を散策するのもいい。

そう思って、朝早くからハンドルを握った。
南阪奈道路から阪和道、さらに近畿道に入ってもスイスイと車は進み、快適なドライブ。……とそこへ、東大阪を過ぎたころにトンでもない電光掲示板の交通情報が飛び込んできた。

「宝塚トンネルまで2時間超」
宝塚まで2時間超!?
東大阪からなら、宝塚までどう遅く見積もっても1時間ぐらいだと思っていた。
しかも、電光掲示板の新たな情報が飛び込み、衝撃を受けた。
「中国道、35kmの渋滞」 

…………。

 たしかに計算違いが一つだけあった。
 この日が三連休の初日ということは認識していたのだが、夏休みの初日でもあったのである。
 学校を卒業してしまえば、子供でもいない限り夏休みがいつから始まるかなんて認識はしない。それに現在では、我々の頃と違って、海の日という祝日ができたため、夏休みが早まった。
しかしその点を差し引いても、この渋滞状況は異常だ。まるでゴールデンウィークか盆休み並みである。明らかに高速料金1000円の弊害と言えよう。この日の時点ではまだ政権交代は行われてなかったが、民主党政権は本当に高速無料化を押し進めるのだろうか。

 車が全く動かない状況に、僕は焦った。
2時間以上かけて宝塚に辿り着いたとしても、そこから先は35kmの渋滞なのだ。試合開始2時間前はおろか、試合開始にすら間に合わないかも知れない。
とりあえず担当者に電話を入れ、試合開始2時間前の入場は無理です、と伝えた。担当者は了承してくれたが、試合開始には絶対に間に合わせなければならない。

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