トップ野球少年の郷第30回
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第三章 墨谷第二中学校 丸井キャプテン編(キャプテン 五〜九巻)−1

 ☆戦績

  @選抜大会一回戦 ●墨谷二 2―3 港 南 ○ 勝=野口 負=近藤
  ※練習試合    △墨谷二 2―2 川 下 ▲ 勝=イガラシ 負=小川
  ※練習試合    ○墨谷二 ?―? 明 星 ● 勝=? 負=?
  ※練習試合    ○墨谷二 ?―? 浦 上 ● 勝=? 負=?
  (墨谷二はこの三試合を含めて練習試合三六戦全勝)
  A地区予選四回戦 ○墨谷二 16―0 江 東 ● 勝=近藤 負=江東@
  B地区予選五回戦 ○墨谷二 ?―? 向 島 ● 勝=? 負=?
  C地区予選準々決勝○墨谷二 ?―? 福 山 ● 勝=? 負=?
  D地区予選準決勝 ○墨谷二 ?―? 柳 島 ● 勝=? 負=?
  E地区予選決勝戦 ○墨谷二 7―5 青葉学院● 勝=イガラシ 負=青葉M

 ☆主なメンバー
  墨谷二中
   イガラシ(二年)投手、三塁手・右投右打 四番打者であり、守備でも中心。
   小室(二年)捕手・右投右打 五番打者。
   加藤正男(三年)一塁手・左投左打 墨二唯一の左打者。
   丸井(三年)二塁手・右投右打 新主将で三番打者。
   高木(三年)遊撃手・右投右打 主に一、二番を打つ。
   久保(二年)左翼手、中堅手・右投右打 選抜ではセンターで出場。
   遠藤(三年)中堅手・右投右打 前年度からのレギュラー。
   島田(三年)右翼手・右投右打 近藤が登板しないときは退くことが多い。
   近藤茂一(一年)投手、右翼手・右投右打 重い球が武器の剛球投手。守備は下手。
   河野(三年)左翼手?・右投右打 バッティング投手だが、選抜では試合出場。
  他の学校
   内田(三年)捕手・右投右打 港南中の四番で主将。強打と好リードが光る。
   佐野(三年)投手・左投左打 青葉学院中のエース。選抜大会では無失点優勝投手。

 ○丸井、墨谷二中のキャプテンに就任

 前キャプテン谷口の卒業後、丸井が墨二のキャプテンに就任した。丸井は元々レギュラーだったが、当時一年生のイガラシを起用するために、谷口にレギュラー落ちを宣告された。その後、エース松下の負傷によりイガラシが投手を務め、丸井がレギュラーの二塁手として復帰した。
 丸井は谷口からレギュラーを落とされても決して恨むことは無く、むしろ谷口を尊敬していた。
 そしてレギュラーを落とされてからでも影の努力を惜しまず、その部分を評価されたのか、谷口から次期キャプテンに任命された。
 谷口は墨二野球部の伝統に倣い、新キャプテン丸井のために新オーダーを授け、卒業した。
 谷口を尊敬する丸井はこのオーダーで来たる春の選抜大会に臨もうとしたが、エースのイガラシの肩の不調もあって、イガラシから一年生をテストして新レギュラーをテストして欲しい、と提案された。

 一年生は九月まで試合に起用しないという規則があるし、あくまで谷口の決めたオーダーで臨もうとする丸井はこれを突っぱね、一時はキャプテン辞任騒動までに発展したが、谷口は規則を曲げて一年生のイガラシを起用したという事実と、谷口は最後まで物事を投げ出すことはしなかったことを思い出し、丸井はキャプテンを続ける決意をした。
 一年生をテストした結果、守備は下手だが投手としては申し分ない剛球を投げ込む近藤をレギュラーとして起用することを決めた。

 

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