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コラム@ 墨谷の里を訪ねて-4

ヤングパイレーツが結成されたのは今から約40年前で、そのときからずっと監督をされている人が経営している居酒屋があり、そこで落ち合うことになった。この監督は既に70歳を超え、さすがに今は総監督として第一線からは退いているが、それでもときどきノックをしたりすることがあるという。そして30年ほど前、ちばあきお先生本人かどうかはわからないが、ヤングパイレーツをモデルにしたマンガを描きたいと取材に来た人がいたそうだ。

 この店で監督と、ヤングパイレーツのホームページの管理人をしているHさんに会った。さらに、ヤングパイレーツの関係者の方々がぞくぞくとこの店に集まってきてくれた。

 さっそくヤングパイレーツと吾嬬二中の関係について聞いてみた。すると、ヤングパイレーツと吾嬬二中の野球部は全く同じチームで、中体連主催の大会の時は吾嬬二中として、クラブチームの大会の時はヤングパイレーツとして出場するのだという。

 

ヤングパイレーツこと吾嬬二中野球部は荒川の河川敷球場で練習する。。

 もちろん、その度にユニフォームが換わるし、吾嬬二中として試合をする時は顧問の先生もつく。このとき、ヤングパイレーツの監督やコーチは外部指導員としての参加となる。やはりマンガのようにキャプテンだけで運営するというのはありえないようだ。

 前に中学野球には、学校で日本一を争う「全中」と、軟式クラブチームで日本一を競う「全日本」があると書いたが、全中では吾嬬二中野球部として、全日本ではヤングパイレーツとして参加しているということである。
 さらにマンガのコピーを見せてヤングパイレーツの関係者に検証してもらった。まず、『プレイボール』の最初に登場する荒川の風景を見てもらった。この橋の架かり方などは八広の風景とそっくりだという。そして墨谷二中と吾嬬二中の校庭はかなりかけ離れた感じだがと聞くと、この辺りで墨谷二中のような野球部専用グラウンドは不可能とのこと。ヤングパイレーツは昔から荒川の河川敷で練習をしており、このグラウンドはちばあきお先生の創作ではないかと言っていた。

 そして電車の絵を見てもらった。すると、これは京成電鉄に間違いない、と断言していた。さらに「下町駅」と「墨谷駅」の絵を見てもらうと、現在は改装されて高架駅になっているが、この駅舎と前の道は「八広駅」になる前の「荒川駅」にそっくりだ、と言っていた。そして「上船駅」は「京成曳舟駅」によく似ていると言っていた。やっぱりこういうことは実際に見た人に聞いてみないとわからない。


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